南アルプスの麓、静岡県川根本町内の大井川と渓谷に囲まれた自然豊かなキャンプ場。大井川の景観と機関車の汽笛の音の組み合わせが味わえる場所はここ以外にないのではないでしょうか。キャンプ場周辺には長島ダムや、アプトいちしろ駅など、魅力的なスポットが多くゆったりとした旅の終着地として選んでもよいのではないでしょうか。この記事ではアプトいちしろキャンプ場の個人的なオススメポイントと残念なポイントの解説を行なっています。
キャンプ場施設情報


住所:〒428-0401 静岡県榛原郡川根本町 梅地3-19
利用可能期間
3月第3土曜日~11月月末
料金
サイト料金3000円から7000円(サイトの広さによって異なります)詳細は予約サイト『なっぷ』をご確認ください
※入場料が別途かかります(大人300円/人 子供200円/人)
※7000円はB-3サイトという車3台駐車可能なトンネル前のサイトです

B-3サイトの様子はYoutube映像を参考にしてください
サイト情報


全25サイト ※下記料金は2022年11月末時点における価格となっています。なっぷサイトを確認の上ご利用ください
川側サイト:A-1からA-8(4000円)、B-1(3000円)
中央川寄りサイト:A-9からA-14(3500円)
中央山寄り:A-15〜A-22(3500円)
山側サイト:A-23〜A-24(3000円)、A-25(3500円)、B-2(5000円)
山側丘の上サイト:A-26(3500円)、B-3(7000円)、B-4(3000円) ※それぞれメインエリアとは別で個性が強いサイトです
サイト利用上の注意点
B-3サイトのみ車両が3台(それ以上も可能)駐車可能で3サイト分の扱いです。B-3サイトは管理棟と同じ高さにある為、トイレや炊事場への移動も楽ちんです。ただ、トンネルがサイトにありますので人の行き来があります
山側、川側、などの基本的なサイトに関しては車は1台しか駐車できない為、他の車は別の駐車スペース(炊事場付近?)に駐車する必要があります。
サイトは駐車スペースが決められており、車の配置を自由に決めることができません。サイトレイアウトにご注意ください※B-3など自由なサイトもある
チェックインとアウトについて
チェックイン:12:00から ※管理人さんが来るのは8:30g
チェクアウト : 11:00 ※レイトチェクアウトは不可
アーリー可能か不可能か
可能 ※しかもお金かからない? 管理人が入る9:00から入場することが可能です。ただし前泊者がいない場合となります
予約について
予約は『なっぷ』から行います。団体の予約は電話にて行いますが、2022年11月現在新型コロナウイルス感染拡大の影響で中止しているそうで
キャンプ場内設備
管理棟:ゆるキャン△アートボードなどのグッズ、薪販売(お金を投入し自分で持って行くスタイル)、川魚(ヤマメ)販売を行ってます。
観光案内の掲示もあるため眺めているだけでも楽しいです


炊事場:流し台8区画、かまど8区画

コインシャワー:(100円/3分) コインロッカーも備え付けられています ※水圧弱め

洗濯機:(200円/回)
AC電源貸出:15Aまで 8組まで
注意:ゴミは持ち帰りが必要です
アプトいちしろキャンプ場気温の目安
下記の気温はそれぞれの気温の平均値となっています。※例えば最高気温はその月の最高気温の平均であり日によって数字より気温が高い日もある
月 | 1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
平均気温 (℃) | 1.9 | 2.9 | 6.0 | 11.4 | 15.3 | 19.0 | 22.9 | 23.5 | 20.3 | 14.6 | 9.0 | 4.0 |
最低気温 (℃) | -3.0 | -2.2 | 0.8 | 5.9 | 10.5 | 14.8 | 18.8 | 19.6 | 16.4 | 10.5 | 4.5 | -0.8 |
最高気温 (℃) | 8.0 | 9.2 | 12.6 | 17.8 | 21.8 | 24.6 | 28.7 | 30.4 | 26.5 | 20.9 | 15.5 | 10.5 |
降水量 (mm) | 94 | 125 | 256 | 228 | 279 | 353 | 365 | 353 | 422 | 234 | 172 | 75 |
総評

サイト数は全部で25サイトということで、キャンプ場としての規模は小さい方だと思います。
キャンプ場は渓谷の中にあり、サイト横を大井川が流れています。そして視線を上方に向けるとアプト式列車が走っているというなかなか珍しい景観を味わうことのできるキャンプ場となっています。ゆるキャン△の聖地にもなっており、漫画の中のシーンを再現しているサイト(A-1)も常設していましたので、ファンにとっては嬉しい光景も見ることができます。キャンプ場自体規模は小さいながらも清潔感、オーナーの暖かさ、そして優れた景観があるので、何度も訪れたくなるキャンプ場です。
キャンプ場オススメポイント
オーナーさんの人柄
今回利用した初日はオーナー夫婦?様がいらっしゃいましてお話させていただきましたが、温かくユーモアある人柄の方でした。乗ってきた車のことや、キャンプ場が取材を受けた話、トンネルのことたくさんおことを話してくださいました。
またこのオーナーさんが営んでいるからこそ、チェックイン時間を融通利かせてくださったり、チェックアウト後に車を駐車させていただき観光させてくださることや、いろいろな細かい配慮をしてくださり愛されるキャンプ場になっているのだと思います。
帰る日にいらしたスタッフの方もとても気さくな方でとても居心地のよいキャンプ場だなと思わせていただきました。
こうした出会いがキャンプ場に来てよかったと思わせてくれるのだと思います。
アプト式列車を含めたキャンプ場の景観
アプト式というはのラック式鉄道の方式の一つで、2~3枚のラックレールを歯形をずらして設置したものを指しているそうです。
このアプト式ラックレール走行用の機関車をアプト式機関車といい、キャンプ場から歩いていくことができる『アプトいちしろ駅』でこの機関車と列車の連結する様子を見ることができます。
この大井川鐵道で、急勾配なのはアプトいちしろ駅から次の長島ダム駅までで、この区間をラック式鉄道として使われています。この区間の急勾配な道を走る列車の姿をキャンプ場から見ることができます。動画の中でその様子も見ることができます。
冬は夜間運行の特別運行列車もあり、列車から星空を見ることができるそうです。ただしオーナーさんがおっしゃるには整理券を配っていたとのことなので、人気のある列車なのだと思います。


アプトいちしろ駅から井川駅方面に車を走らせていくと奥大井湖上駅などいろいろな素敵な景色を見ることができますので、キャンプ場のチェックイン前にしろ、設営後にしろ散策や、ドライブなどで楽しむことをおすすめします。
管理棟にはこうした散策・観光スポットの案内が詳細に書かれていますので、ぜひ見てみてください。オーナーさんもおすすめポイントを教えてくださいますので尋ねてみてください。掲示板にもたくさんの観光案内が貼られています。
キャンプ場のおすすめ観光ポイント、散策ルートの紹介は→こちら
※冒頭のYoutubeでアプト式機関車の走る様子を見ることができます
トンネルの存在
キャンプ場の管理棟のエリアの左右にはそれぞれトンネルがあります。もともと管理棟のある段に大井川鉄道が通っていたそうで、B-3サイトと管理棟側のトンネルはその鉄道が通っていた名残だそうです。
2つのトンネルのうち一つは『アプトいちしろ駅』へ、もう一つは『長島ダム』へ通じています。このトンネルとても暗くライトが必須です。トンネルの道中様々な仕掛けがあり少し怖くもありますが楽しいトンネルとなっています。ちなみに長島ダム側(B-3サイト側)の方は短距離で、仕掛けも可愛いものが多いですが、駅に向かう管理棟や炊事場方面のトンネルは距離も長く、そして仕掛けも怖いものが多いです。そして天井にはコウモリがびっしり!!水滴も落ちてきます※動画参照


要注意として、B-3サイトの方は、サイト内をトンネルに向かう人が歩きますので、プライベート感が少し薄れるのは注意が必要です。
周囲環境
アプトいちしろキャンプ場に向かう途中、またキャンプ場から少し走ったところには『長島ダム公園』『温泉会館』『道の駅 奥大井音戯の郷』などがあり、観光、散策、ハイキングなどのスポットとしても最高の場所だと思います。
清潔感

正直この規模のキャンプ場で、かつオーナーさんが結構年配の方でしたので
設備は汚いのではないかと思っていました(すいませんw)がよい意味で完全に裏切られました。トイレにしてもシャワーにしても清掃が行き届いており、とても綺麗なキャンプ場でした。
ゆるキャン△
ゆるキャン△10、11巻に大井川、ダム、キャンプ場などの描写がたくさん描かれており、漫画、アニメを見ている方には普段のキャンプとはまた別の楽しみ方ができると思います。キャンプ場、千頭駅などでもゆるキャン△ステッカー、アートボード、ステッカーなどの販売を行なっていますので、ファンの方は事前にどこで何が買えるのか確認し観光の目的や観光の寄り道として訪れてみてはいかがでしょうか。
ちなみに2022年11月では、キャンプ場管理棟でアートボードを購入すると、ステッカー引き換え券(単なるキャン場名の書いたメモ的なもの)をいただけるので、それを千頭駅の観光案内所に持って行くと、抽選で6種類のステッカーの中から一枚をいただくことができるようになっています。6種類全部集めるのは結構大変なのではないでしょうか。その様子は動画の一番最後に映していますのでぜひご覧ください。

まずこのキャンプ場に来る前にゆるキャン△第10、11巻を見ていただいて、その後に訪問されることをおすすめします。あっこの景色あったよねと普段の何倍も楽しむことができると思います。
エメラルドグリーンの大井川
キャンプ場がある川根本町は大井川というエメラルドグリーンの美しい川が流れています。2022年動画での大井川は台風の影響で濁っていました
キャンプ場から見ているだけでも美しくずっと見ていられるのですが、大井川ではカヌー体験や水遊びもできますので、暖かい時期の利用ではこうした遊びができるところも魅力的だと思います。
キャンプ場前の大井川でもカヌーをやってもよいとオーナーもおっしゃっていましたので、持ち込みカヌーも可能だと思います。しかし河川の利用可能なエリアが決まっていますので、MAPを確認の上、安全対策をしっかりした上で利用していただきたいと思います。
川根本町のホームページ内にもそれぞれの水のレジャー案内がありますので参考にしてください→サイトはこちら
残念なところ
一部のサイトは陽があたりにくい

アプトいちしろキャンプ場は渓谷沿いにあります。周りを小高い山で囲まれているので、どうしても日差しが当たらない、当たりにくい場所ができてしまうようです。
特にB-3サイトはとても広いのですが、動画を見ていただければわかる通り、終始日陰でした。
季節によって陽の当たり方が変わりますので陽のあたらないエリアは季節により異なると思われます。
私が利用したB-3は、11月の利用でしたが、終始日陰でした。下の川沿いが一番陽があたっているなと思いました。写真と動画にて雰囲気を参考にしていただけたらと思います。
管理人が夜間不在

そこまで気になりませんが、夜間管理人さんはどこかに行ってしまわれ、翌日の朝に戻ってこられていたので、夜間は不在かと思われます。緊急連絡先に電話をするとおそらく対応してくださるとは思いますが、そういった部分が気になる方もいらっしゃるかと思います。
キャンプ場までの道が少し大変
マップを見ていただければわかると思うのですが、キャンプ場周囲は山です。結構山奥に入っていくようになりますので、関西側、及び関東側からいらっしゃるにしてもヘアピンカーブの様な道、一車線道路は覚悟しといた方がよいと思います。
特に関東側からいらっしゃる方は確実に険しい道を登ってくることかと思います。車に酔いやすい方、狭い道の自信のない方は要注意です。
シャワー水量
シャワーの水量、水圧が弱いです。よくあることですが、もう少し水量水圧が向上することを期待しています♪
食材などの買い出しには時間がかかる
高速を降りてすぐに山道に入っていきますので、食材などは事前に用意しておくことをおすすめします。キャンプ場からですとコンビニまで30分ほどかかりますし、大きなスーパーなどはありませんのでご注意ください。
まとめ

キャンプ場規模は小さいながらもゆるキャン△聖地としての認知度は高く、実際のキャンプ場も清潔感あり、オーナーさんが素敵、景色がよい、キャンプ場周辺の観光スポットが充実など申し分のないキャンプ場だと思いました。いらっしゃる際は前日の予約者を確認の上、早めに来場し、たくさんこのキャンプ場で素敵な時間を過ごしていただけたらなと思います。
※ちょっと埼玉からは遠いでんすよねwそこが個人的にはネックですw
近隣おすすめスポット紹介
長島ダム
キャンプ場をトンネルを抜けて歩いていくこともできますが、キャンプ場の入り口前を越え車にてダムの駐車場に行くこともできます。
キャンプ場チェックイン前に早めに着いた際に寄ってみてはいかがでしょうか。迫力あるダムを間近で見ることができます

アプトいちしろ駅
キャンプ場から歩いていける『アプトいちしろ駅』。小さな駅ですが、機関車が停留しており、列車との連結を見ることができます。
駅では柏餅も売っていましたので列車に乗る前、降りた際に購入してみてはいかがでしょうか。時間帯によってはつきたてを味わうことができます。

長島公園と南アルプス接岨大吊橋
アプトいちしろキャンプ場を道なりに4kmほど進むと長島公園という広い公園があります。
公園内にトイレもありますので、キャンプ場に早くつきすぎた際の散策にちょうど良いと思います。
長島公園は道路を挟んで反対側に大きな吊り橋の南アルプス接岨大吊橋あります。
この吊り橋を渡っていくと散策コースになっていていくつかの素敵な橋を渡ることができます。

奥大井湖上駅
アプトラインで、アプトいちしろ駅から20分ほどで奥大井湖上駅に到着します。
奥大井湖上駅にかかる橋の姿も見事ですが、列車からの景色もまた格別です


おわりに
当ブログの記事には関東のキャンプ場を標高別に紹介しているページもありますのでぜひ、夏や冬の気温別キャンプ場としての参考にしてください
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