Snow peak Home&Camp Burnerとの比較を添えて
Iwatani フォールディングキャンプストーブとは


信頼と実績の岩谷産業『Iwatani』から出たキャンプブランド《FORE WINDSフォアウィンズ》
そのFORE WINDSシリーズから2021年3月に発売されたフォールディングキャンプストーブ。
発売からちょうど1年
今更感満載ですが ★オーバーランドスタイルキャンパーが使用するバーナーとしてどうなのか、使用したレビューを記事にさせていただきます。
オーバーランドスタイルについては以下記事を参照してください。

ホールディングキャンプストーブ製品特徴
価格:税込み16,500円
使用時寸法:317x288x120(mm)
収納時寸法:111x285x114(mm)
本体重量:約1600g
発熱量:2.2kw(1900kcal/h)
使用ガス:カセットガス(CB缶)
使用できる鍋のサイズ Φ24cmまで
ちなみに折りたたみカセットガスコンロとしてsnowpeakのHOME&CAMPバーナーがありますので比較に出してみます。
Snow peak HOME &CAMP バーナー製品特徴

価格:税込み12,100円
使用時寸法:301x346x120
収納時寸法:90x120x255
本体重量:約1400g
発熱量:2.4kw(2100kcal/h)
燃焼時間110分
使用ガス:カセットガス(CB缶)
使用できる鍋のサイズΦ14cm~30cm
Overlandstylecampとして使用するキャンプ道具におけるバーナーの個人的な条件


①コンパクトで車載するにあたりスペースをとらない
②四季の気候全てにおいて使用できる
③テールゲートテーブルで展開ができる
④鍋や大き目のフライパンの使用ができる
という条件でバーナーを探していました。
欧米での本物のオーバーランダーは、キッチンシステムもかなり充実していて、ダブルバーナーでプロパンガス仕様のバーナーを設置しているようです。
日本ではプロパンガスを使用するバーナーは使えない?のでCB缶もしくはOD缶などを使用するバーナーを選択する必要があります。
そこで今回選択したのがIWATANIのフォールディングキャンプストーブです。
実際使用した感想の結果としては
車載し、テールゲートテーブル上で使用するには十分!!買ってよかった!
が結論になります。

フォールディングキャンプストーブレビュー 良い点
1.折りたたみ構造
まずカセットガスコンロというと同じIWATANIでもたくさんの製品がありますし、世の中でも本当にたくさんの種類があります。ただカセットガスコンロは基本的に四角く、正方形、長方形の形をしており、車に収納することを考えると車のスペースを結構使用することになります。
ですが、このフォールディングキャンプストーブは四角柱の形に収納される為、立てて置くこともできますし、車の隅に収納しても邪魔になりません。使うときにさっと取り出し、使い終わったらすぐに車に収納することができます。このメリットがこの製品を購入する最大のメリットだと言えます。
別に収納にこだわらなければ、普通にイワタニのタフまるカセットコンロなどフラットなカセットガスコンロを使用すればよい話です。
HOME&CAMPバーナーとその点において比較すると、HOME&CAMPバーナーは収納時の形状が円柱状なんです。立てかける分にはそこまで差はないのですが、横にして置く際に円柱である場合物を上に置くなどできないなど制限がでます。置く向きにも制限がかかってしまうので、四角柱である方が収納する形状には向いています。
2.ヒートシールド(反射板)の存在
オーバーランドスタイルとして使用する際のメリットとしてというより、HOME&CAMPバーナーとの差としての評価になりますが、フォールディングキャンプストーブには反射板がついています。こちらを使用することでこの製品を置く場所の制限がなくなります。設置する面に対し伝える熱が減少するため、バーナーの温度を接地面に与える影響をさほど考えなくてすむメリットがあります。またヒートシールドは風防の効果も考えられます、実際に強風時に使用した際でも安定して使用することができました。さらに鍋などの対象物に伝わった熱をヒートシールドで反射することにもなるため、効率的に熱を対象物に伝えることができると思われます。このヒートシールドの存在はHOME&CAMPバーナーと一線を画す特徴となっています。
ただしこのヒートシールド、この存在がデメリットになる場合もありますが、それについては後ほど解説いたします。
3.五徳が4本
鍋やフライパンなどを支えるための足が4本あります。このためかなり安定して鍋やフライパンを支えることができます。オーバーランドキャンプシーンでは地形がやや傾斜しているところに車を止める可能性もあるため、4本の脚でしっかり鍋を支える安定感が頼もしく思います。HOME&CAMPバーナーは3本で支えます。ただしHOME&CAMPバーナーは足の長さが長いため使用できる鍋のサイズはカタログ上HOME&CAMPバーナーの方が6cmほど大きいです。
4.カセットガス
他の使用するギアがOD缶であるのであれば、CB缶を使用するギアは使わない方が持ち運ぶ燃料が少なくてよいと思います。かつて私はsnow peakのフラットバーナー、OD缶を使用するランタンを使用していたため、カセットガスCB缶を使用するギアを避けてきました。しかしランタンをLEDに変更し、SOTOのレギュレターストーブST310を愛用するようになってからはCB缶をメインで使用することが増えてきました。
OD缶の方が寒さに強く冬キャンプをする私には向いているのかもしれませんが、極寒の中に使用する場合OD缶でも火力は安定せずにその置き方などによってもかなり火力が変化していました。
結果寒冷地仕様のCB缶を使用する方が火力は安定するなと個人的に結論づけました。これに関しては正しいガスの使い方をしっていれば避けられるのかもしれません。
CB缶は寒さに弱いですが、寒冷使用のCB缶を使用することで、その弱点は補えます。そのため私はこのCB缶を使用するフォールディングキャンプストーブを選択し冬場で使用しても安定していたためキャンプギアレギュラー入りを決めました。
フォールディングキャンプストーブの弱点
HOME&CAMPバーナーとの比較を交えつつ
1.折りたたみ機構
折りたたみされているということは、使用時に展開をするわけですが、その展開にはやや手間がかかります。HOME&CAMPバーナーの方がやや展開は楽なように思います。
フォールディングキャンプストーブは五徳を展開する際に、足と五徳部分を1本ずつ展開するため、少々面倒くさいです。また収納する際にも指を挟むこともあります。これに関してはそこまでの問題ではないと思いますが少々気になるポイントです。
2.ヒートシールド(反射板)の存在
ヒートシールドのメリットは前述の通りですが、このヒートシールドの存在がこの製品の一番の嫌な点にもなってしまっています。基本的にこのヒートシールドの存在は機能面では最大の良い特徴ですのであった方がよいのは間違いありません。
ただし、このシールドの存在は収納した際にデメリットになっています。
そもそもこのヒートシールド、本体を収納した後にも収納しきれていませんwシールドが大きいため、本体の中に綺麗に収まらず、本体の下部の溝に無理やり収める格好となります。折りたたんだシールドを溝に挟み込む感じです。
せっかく四角柱に綺麗なデザインで収納されている本体に、なんとなく貼り付いたように不格好にくっつくシールド、、仕方ないのですが、なんとかならなかったかなと思ってしまいます。また溝にはめこむだけの為、本体を車の平な棚に置いていると車の振動でカタカタ音が鳴ります。BOXやコンテナに収納する場合は気を付ける必要が出てくる可能性があります。きっちりくっついていないので、運ぶ際に本体から離れてしまう可能性もあります。
この製品は手で持ち運べるように持ち手がついているのですが、その割に安心して持ち運びができない仕様になっています。
3.キャップはどこに置いておけばよいのか
2021年デザインアワード受賞のこの製品、たしかにとても洗練されたすっきりしているデザインでかっこいいと思います。しかし前述のヒートシールドの収納スタイルが雑なようにもう一点残念な点があります。
本体に点火と火力調整のためのダイアル?スイッチ?収納時はゴムのカバーがついています。展開後使用する際にこのゴムキャップを外すのですが、外したあとキャップを置く必要があります。ん?反対側につけるのか?どちらにせよキャップの存在が少々煩わしいです。このキャップは本体を立てて収納する際に滑り止めと、ダイアル保護が目的なのかと思います。なんにせよ、本体から離れる部品は紛失する可能性と、ひと手間かかるためできれば違うスタイルで何か工夫ができなかったかなと思ってしまいます。
以上良い点4点、残念ポイント3点で記載させていただきました。

全体的にはとてもよい製品で、本当に買ってよかったと思っています。個人的にはSOTOのレギュレターストーブで簡単なものは使用し、メインの食事作成の際の鍋やフライパンを使用する場合にこちらのバーナーを使用しています。使い終わったら車に置きっぱなし積みっぱなしで使用しています。場所もとらず火力も申し分ないデザインもよしの優れたギアであることは間違いありません